2006年03月21日

安全と人について

ハインリッヒの法則(1:29:300)
ハインリッヒ







 これはアメリカの技師ハインリッヒが発表した法則で、労働災害の事例の統計を分析した結果、導き出されたものです。数字の意味は、重大災害を1とすると、軽傷の事故が29、そして無傷災害は300になるというもので、これをもとに「1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景に、29件の軽傷事故と300件のヒヤリ・ハットがある。」という警告として、よく安全活動の中で出てくる言葉です。日常、ヒヤリ・ハットの状態にまでいかないが(もしくは自覚しない)、実は非常に不安全な状態や行為となると、相当な件数になるはずです。いつもやっていることだから、今までも平気だったので……、という不安全行為が、いつヒヤリ・ハットを飛び越え一気に重大災害になるかも知れません。「1:29:300」でいい表されている比率は、よく考えれば非常に高い確率で重大事故を招くことを示唆しています。いつやって来るか分からない災害を未然に防ぐには、不安全な状態や行為を認識し、ヒヤリ・ハットの段階で地道に対策を考え、実行(よい習慣として身につける)していくことが重要です。

 


 安全を考えて、4月に北海道で300名近い方々のセミナーがある。

実は、京セラのときも、プレスという 人が、関与する機械が数百台あった。
プロセスがまだまだ完成していなくて標準化できていないときに
安全とは、と考えさせていただくことがとても多かった。

 結局、人の注意で何とかしなくては、という形だけのときは、プレス事故を起こしやすい環境だった。

 なぜ、事故が起きるのか?それは、意識の問題も非常に大きい。しかし意識だけでは、そして突発の工事、修繕などは、常に標準化できる作業ばかりではない。

 だからと言って、標準化が無理なのだろうか?

 意識だけでもダメだし、そのプロセス自体が安全である形に常に、継続的に改善をしつづけるしかない。

 結局、夢ラインという、みんなで不良0を目指して、プロセスの改善を進めることによって、業務が安定し、且つ不良がなくなり、ムリ・ムラ・ムダ これらの削減に伴い、大きくプロセスが変わって行った。

 そのためには、理念とその実現しようとする職場でのリーダーのリーダーシップ、そして、社員の方々のフォロワーシップ、それらが、かみ合って初めて、安全な職場が築けるのだと思います。

 もし、継続的な改善がとまったら、また、安全は脅かされる。

 そう、すべてが継続的な改善、事実に基づくアプローチこそ、安全への王道ですね。

 今回、D社さんがISOを取り組むときに、 最大の目的は、安全であることを何度も言っておられた。

 すべての品質マネジメントを行っていくうえで、安全を第一に考えたマネジメントシステムを構築された。

 今、必要なのは、Check Action Plan Doのサイクル 現状がどうなっているのか、それが、どのように変わってくるのかをしっかりと考えていかなくてはならない。

 これは、ISOの考え方、継続的改善を社内で行っていくこと。これこそが最大の経営目標においていく。

 次回のセミナーこんな形で考えてみています。

 「安全第一と企業活動を一致させる!本当にみんなが幸せになるために
 みんなが成長する、金の卵を産む、そんな環境に・・・」

 経営者の信念とその社員の方々の理念を、本気で行っていくことによって、安全と社員の方々の成長と自己実現に必ず実現できると思います。

 遅くなりましたが・・・


 楽しいセミナーにしていきたいと思います。



 それが OHSAS 労働安全衛生マネジメントシステムです。

トップは方針を設定する
・ 方針は次の内容を満たす
  A) リスクの程度と性質、規模に見合う
  B) 継続的改善をする誓約を含む
  C) 労働安全衛生関連法やその他の同意する法規を遵守する誓約を含む
  D) 文書化、実施、維持される
  E) 全従業員が義務を自覚するよう周知する
  F) 利害関係者が入手出来る
  G) 妥当かつ適切であるよう定期的に見直す


4.3 計画
4.3.1 危険源の特定・リスクセスメント・リスク管理の計画
・ リスクアセスメント手順の確立・維持
・ 以下を含む
 ・ 定常活動と非定常活動
 ・ 職場に立ち入るすべての人の活動 (下請負契約者、訪問者を含む)
 ・ 職場で使用される設備 (他からの提供を含む)
・ OHS目標設定にRAの結果を考慮
・ RAの文書化とアップデート
・ リスクアセスメントの方法論は次のとおり
 ・ 事後活動でなく予防活動とする
 ・ 目標、MPにて除去、管理されるべきリスクの等級分け、特定を規定
 ・ 運用経験および使用しているリスク管理手段の能力と矛盾しない
 ・ 設備の要求事項の決定、訓練ニーズの特定、運用管理の進展にインプットを提供する
 ・ 管理策の有効性、適時性を確実にするために必要とされる活動のモニタリングを規定


4.3.2 法的及びその他の要求事項
・ 法令等要求事項を“特定”し“参照”する手順を確立・維持する
・ 常にアップデートする
・ 関連情報を関係者に周知する

  法令のみならず、組織が受け入れた親会社の規定、業界団体の規範、労働組合との合意等を含む。


4.3.3 目標
・ 文書化されたOHS目標を設定・維持する
・ 可能な限り定量化する
 ・ 次を考慮する
 ・ 法的及びその他の要求事項
 ・ 危険源及びリスク
 ・ 技術上の選択肢
 ・ 財政
 ・ 運用上及びビジネス上の要求事項
 ・ 利害関係者の見解
・ OHS方針と一致させる

目標の事例
・ 改善型
 ・ 局所排気装置の導入による有機溶剤濃度の低減
 ・ プレス機械の全数を自動化
・ 管理型
 ・ OHSAS教育を全管理職に実施
 ・ 検診有所見者の再検査率100%
・ 調査型
 ・ 使用化学物質の有害性情報収集


4.3.4 OHSマネジメントプログラム
OHS目標達成のためのマネジメントプログラムを策定・維持する
次の事項の文書化したものを含む
明示された責任と権限
手段と日程
定期的かつ計画した間隔で見直す
活動、製品、サービス、運用条件の変更に対処するため、必要な場合は改訂する


4.4 実施及び運用
4.4.1 体制及び責任
・ OHSマネジメントの要員の役割、責任、権限を定め、文書化し、伝達する
・ OHSの最終責任は経営層にある
・ OHSMSの適切な実施、遂行を確実にするために特別な責任を持つ者を経営層のメンバーから任命する
・ 経営層は必要な経営資源(人・物・金)を提供する
・ 経営層に任命された責任者は、次を確実にするための役割、責任、権限を付与する
 ・ OHSMSが確立、実施、維持される
 ・ トップにOHSMSの実績を報告する
・ 全ての経営責任者はOHSパフォーマンスの継続的改善への関与を身をもって示す


4.4.2 訓練、自覚及び能力
・ 要員は、職場におけるOHSに影響を及ぼす可能性のある職務を実施する“能力”を持つこと
・ “能力”は教育、訓練、経験に関して明確にする
・ 従業員が次を確実に自覚できる手順を確立・維持する
 ・ OHSMS関連要求事項に適合することの重要性
 ・ 業務活動のOHS結果及び各人パフォーマンス改善のOHS利益、
 ・ OHSMS要求事項の適合を達成するための役割、責任 (方針、手順、緊急事態への準備・対応を含む)
 ・ 運用手順から逸脱した際の結果
・ 訓練手順は次のレベルの相違を考慮する
 ・ 責任、能力、教養(言語能力)
 ・ リスク


4.4.3 協議及びコミュニケーション
・ OHS情報の従業員・利害関係者との双方向コミュニケーションの手順を持つ
・ 従業員の参加と協議の結果は文書化し、関係者に知らせる
・ 従業員は次による
 ・ リスク管理の方針・手順の策定、見直しに参加
 ・ 職場のOHSに変更が生じた際の協議
 ・ OHS問題に代表を出させる
 ・ 従業員OHS代表及び経営層の責任者を知らされる


4.4.4 文書化
・ 次の情報を紙面、電子形式などにより確立・維持する
 ・ マネジメントシステムの核となる要素とそれらの相互関係を記述
 ・ 関連する文書のつながりを示す

   文書化は、効果及び効率上、必要最小限とすることが重要


4.4.5 文書及びデータ管理
・ 次を確実にするために、この規格で要求される文書/データを管理するための手順を確立・維持する
 ・ 文書の所在がわかる(配布管理)
 ・ 定期的に見直され、必要時に改訂され、承認される
 ・ 必要な場所で関連文書/データの最新版が利用できる
 ・ 廃止文書・データの撤去(撤去不可なら誤用の防止)
 ・ 法律上、情報保存のために保管する文書/データの適切な識別


4.4.6 運用管理
・ 管理策の必要性が特定されたリスクを伴う作業・活動を特定する
・ メンテナンスを含む上記活動が、次により決められた条件下で確実に実施するよう計画する
 ・ 手順書がないと方針・目的から逸脱する恐れがある場合は手順書を確立・維持する
 ・ 手順書には運用基準を明記する
 ・ 購入/使用する物品、装置、サービスのOHSリスクの特定に関連する手順を確立・維持する
 ・ 関連手順と要求事項を供給者・請負者に伝達する
・ メンテナンスを含む上記活動を確実に実施するよう計画する(続き)
 ・ OHSリスクを発生源から除去・低減するため、人的能力の適合性を含めて次の設計の手順を確立・維 持する
  ・ 職場
  ・ プロセス
  ・ 据付
  ・ 機械装置
  ・ 作業手順
  ・ 勤務体制


4.4.7 緊急事態への準備及び対応
・ 次のための計画と手順を確立・維持する
 ・ インシデント及び緊急事態の可能性を特定する
 ・インシデント及び緊急事態への対応を特定する
 ・ 関連して起こる可能性のある傷害・疾病の防止・軽減
・ インシデント・緊急事態の発生後は準備対応の計画・手順書を見直す
・ 可能な場合はその手順を定期的にテストする


4.5 点検及び是正処置
4.5.1 パフォーマンスの測定とモニタリング
・ OHSパフォーマンスを定期的に監視・測定するための手順を確立・維持する
・ 手順は次を規定する    
 ・ 必要に応じた定性的・定量的指標
 ・ OHS目標の達成度合いのモニタリング
 ・ OHS目標の達成度合いのモニタリング
 ・ パフォーマンスの予防的指標として遵守の監視
  ・ OHSマネジメントプログラム
  ・ 運用基準
  ・ 適用する法令、規定の要求事項
 ・ パフォーマンスの事後的指標として事故、疾病、インシデント(ニアミス含む)、その他の欠陥の証拠を監視
・ モニタリング機器を使用する場合は、その校正・保守の手順を確立・維持する
・ 校正・保守の活動と結果の記録を保持する


4.5.2 事故,事故誘因,不適合,並びに是正及び予防措置
・ 次の責任・権限を定める手順を確立・維持する
 ・ 次の取扱・調査
  ・ 事故
  ・ 出来事
  ・ 不適合
 ・ 事故、出来事、不適合の結果を緩和する措置
 ・ 是正・予防措置の着手と完了
 ・ 是正・予防措置の有効性の確認
・ 手順には是正・予防措置の実施前にリスクアセスメントによりレビューすることを要求する
・ 是正・予防措置は問題の大きさに適し、OHSリスクにふさわしいものとする
・ 是正・予防措置に伴う手順書の変更を実行し、記録する


4.5.3 記録及び記録の管理
・ OHS記録の特定、維持、廃棄の手順を確立・維持する
・ 内部監査、マネジメントレビューは必須
・ 読みやすく、識別可能、追跡可能
・ 適切に保管、維持
・ 保管期限の確立と記録
・ OHSAS要求事項への適合を証明するために維持する


4.5.4 監査
・ 次のための定期的なOHS監査の監査プログラムと手順を確立・維持する
 ・ OHSMSが
  ・ OHSAS要求事項を含めて計画した取決めへの合致
  ・ 適切な実施・維持
  ・ 方針・目的の達成に効果的であるか
 ・ 前回監査結果のレビュー
  ・ 監査結果情報のトップへの報告
  ・ 監査結果情報のトップへの報告
・ 監査プログラムはリスクアセスメント結果及び前回監査の結果に基づく
・ 監査手順は、責任、要求事項、範囲、頻度、方法、能力を含む
・ 監査対象と独立した要員により実施


4.6 経営層による見直し
・ トップマネジメントは、適切性、妥当性、有効性を確実にするため定めた間隔でOHSMSをレビューする
・ レビューのプロセスでは、評価のための必要な情報を収集する
・ レビューは文書化する
・ レビューは、次の観点から方針、目標、システムの要素の変更の必要性に言及する
 ・ 監査の結果
 ・ 状況の変化
 ・ 継続的改善の誓約



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