2008年03月01日

前書き 「良心」

 昨年末に、とてもつらいある事件がありました。私自身とても考えさせられる、人として生きていく上で、何を基本にして生きていくべきかを考えさせられる事件でした。
そんなときに、平元君から、そのことをぶつけて書いてみてはどうですか?と示唆を受けて、一ヶ月ぶりにブログを更新しました。
その文章に対して、多くの方々から反響をいただきました。そして正月には、父親も、よかったと言ってくれました。
まずは、その文章から・・・
「良心の全身に充満したる丈夫(ますらお)の起り来(きた)らんことを」―良心碑 (良心が全身に満ち満ちた青年が現れることを心から望む)
三十年間私の心に残っていることば・・学生のころ、毎日京都御所でボート部の練習をしていたときに、今出川入り口と御所との間に、この碑が建っていた。
良心碑
私の心にこの碑がずっと残っている。会社を設立してから十三年間、
何を支えに生きていくのか?何のために生きるのか?という根本的な考え方を問うてきた。心の置き方。心の置き方を自分自身が確固として持っていなければ、毎日起きるいろいろなことに左右され、翻弄されていく。流されていく。
人間が持っている人生の羅針盤は、「良心」だと思う。
我欲が自分にある。我欲のまま自分の行動を起こしていくと、必ず、その我欲での行動の結果が出てくる。自分だけがよければそれでよい。そのような心で行動すると、確実にそれは結果として出てきて、まわりの環境をつくっていく。
五十年間の行動とその結果を振り返ってみると・・必ず、心の中の原因と、外部に起こる結果の、因果則が働いている。良いことを思えば、良いことが起きる。やましいこと、嘘、非難、中傷など、そんなことが心にあるときは、すべて、自分にしっぺ返しが必ずくる。良いこと、悪いことを、欲望の中で、どうやって判断するのか?人間が持つ最高のセンサー、それが「良心」だ。何かを行うときに、心が、身体に命令するとき・・・一歩進もうとするときに、「なんか後ろめたい」こんな思いが起きることがあります。それは、センサーが働いているんです。センサーが、くもりつつあるよ・・って知らせてくれます。相手をだましても、儲けてやろう。わからんほうがアホや、相手の無知や弱みに付け込んで行ったことは、必ず失敗し、痛い目に遭います。このように良心に反した行動を取っていると、どんどんセンサーがくもってきて、しまいには、人を傷つけたり、だましたり、裏切ったりすることに、反応しない心になってしまいます。そうなると、生きる気力もどんどんなくなってきます。
心のエネルギーが、良心を通じて入ってこなくなるのです。良心は、実は、生命の最大の栄養源を運ぶ道なのです。心へのエネルギーの注ぎ口です。生きる力、胆力、信念など、どんな困難にも立ち向かい、新しい価値を生み出し、社会を良くする方向へ導いてくれる、インスピレーションを与えてくれる、心の入り口なのです。
「宇宙の良心」(私はこう思っています)とつながることで、大きな力に包まれていきます。良心を通して私達は導かれていくのだと思うのです。一人の力は知れています。自分の能力以上のことが人間にできるのは、まさしくこの宇宙の良心とのパイプを人間が持っているからです。自分の良心と宇宙の良心とがセンサーで交信できる状態に持っていけるかどうか。常に心を磨き、細大もらさず、センサーの感度を上げていると、必要なときに必要な人と出会うことができ、必要なときに必要な現象がつながって起きてくるのです。
宇宙という大きな意思とつながることで、未来に大きな影響を与えてきます。宇宙の良心は、社会を少しでも良い方向に進めて行く、方向性(ベクトル)を持った壮大な意志です。良心という、宇宙とつながっているすばらしいセンサーは、私にとって、実は、新しい創造性、生きる力、愛など、無くてはならない力を注ぎ込んでくれる源なのです。そして、心の中で起きていることは、忠実に未来へ現実化していきます。これは証明もできませんが、今まで生きてきて言える、絶対の事実です。心に浮かんだことが壮大な意志とつながり、時空を超えて未来に表れてくる。良いことにせよ、悪いことにせよ、心の中がつながって未来をつくっていくと考えると、必死で、良い心に自分の心を保っておかないと、修羅の社会、環境が現出してきます。(稲盛さんも「動機善なりや、私心なかりしか」・・・判断の基準として持たれている。)
今、私達が行うべきこと。後世に最大貢献できることは何か?それは私達の心を常に良心でいっぱいにすることです。そうすることが、より良い幸せな社会を生み、良い環境をつくっていくことになるのです。三十年以上たっても、この碑がいつも私の心の中に立っています。苦しいとき、悲しいとき、いても立ってもいられない焦燥感・・・そんなときに「良心の全身に充満したる丈夫のおこりきたらんことを・・・良心の全身に充満したる丈夫のおこりきたらんことを」と繰り返すとエネルギーを呼び起こしてくれました。
みんなが良心で心をいっぱいにできたら、すばらしい社会が現れます。私は、まさに今、その心の仕組みが未来を作っていくことに気づいている人たちがたくさん出てきていると思います。未来はとても明るいです。一人でもこのことに気づけて行動するようになると、人間全体の「心」が、大きなスピリチュアルな変革を遂げて質的に大きく変わっていく、実際にそうなってきているように確信します。「思うこと=力」です。良いことを思い、良いことを行っていきます。
関わるすべての人に良いことが起きるように・・・今日生きてがんばっていられること自体に、最大の宇宙の意志と愛を感じます。感謝です。ありがとうございます。
以上が、昨年十二月に書いたブログの内容でした。この文章の中で出てくる「 丈夫(ますらお)」とは、力あふれる若者たちのことです。マドックを徒手空拳で立ち上げてきて、一人でできることの限界を知り、五十歳を前にドリーム・ジーピーを立ち上げてきて、そしてこれからどうして行きたいのかを考える、とても大事なときに来ていると感じました。
みなさんへ、年の初めに、今までの自分のあり方、そして生きるということについて、話をしていきたいと思いました。
自分の五十年を振り返り、お話させていただきたいと思います。




arayamanet at 04:14│Comments(0)TrackBack(0)clip! | 生きていくこと

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